(2) 米のとれる土地をつくろう
④ 工事がすすまない!
瀬兵衛は、たくさんの人夫を集めて、せきをつくる工事を始めました。しかし、工事のとちゅうで、何度も大水のために、つくり上げたせきが流されてしまいました。
「今までのせきのつくり方ではだめだ。もっとじょうぶなせきをつくらなければ・・・。」
瀬兵衛は、どんな大水でもこわれないせきをつくれないか、何度も考えました。そして、苦心のすえ、今までのせきよりずっとじょうぶな新しいせきを考えました。
このせきは、川底に多くのくいを打ち、その中に石を入れたわらをしきつめ、木のたばをわたして、だんだん高くしていくものでした。このせきの形が、昔の「よろい」(戦いの時に身に着けて体を守ったもの)のように見えたので、「よろいぜき」とよばれました。
今までのせきは、「草ぜき」と呼ばれていました。
川の中に大くいをならべて打ち、木のたばを当てて組み、その上に土のたわらを積んだものでした。
あまりじょうぶではなく、大水のたびにこわれていました。
よろいぜきは、今までのつくりとどこがちがうのかな。